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17章:〜怪文書〜 (9/10)

 結局、昼間寝飛ばして夜を迎えた私は、そうそう直ぐには寝付けずに、本棚にあるクリスマスキャロルをパラパラとめくった。そろそろ、12月に入る。

引き出しから五線紙を取り出すと、メモ書きの様にして、適当にアレンジ譜を書いた。手が小さく、ろくな技術も無い癖に、こう言う事は好きだった。短い曲の簡単なアレンジなら、楽器は要らない。

と、部屋を誰かがノックする。

『りえ、深雪ちゃんから電話』

母だ。時計を見ると、もう10時を回ってる。

『はぁい、今行く〜』

そう言って、机のスタンドの明かりを消すと、ドアを開けた。

『あの子、相変わらず礼儀正しいね、ちゃんと〔夜分お休みの所申し訳ありません〕って』

当たり前だ。もう夜10時を回ってるのだから。

下に行く。玄関の所の受話器を取る。

『ミュウ?どうしたん?』

〔ごめんね、遅くに。寝てた?私今バイトから帰って来てさ〕

最近、ミュウは近所にできたコンビニでバイトを始めた。新しいアンプが欲しいそうな。ミュウは一人っ子で、大抵のモノは親に与えられていたが、さすがにこうしたモノ迄は、無理だったらしい。

『そっかお疲れ』

〔うん、でね、夕方バイト先に神崎さん来たのよ。ビックリしちゃってさ〕

なんだって?!

〔神崎さんも、まさか私がバイトしてるなんて思わなかったみたいで、ビックリしてた〕

違う!ちゃんとリサーチ済みだ!

『神崎さん、なんでこっちの方に来たの?』

近所のコンビニ。私達の住んでる場所は、市街地から結構離れてる。

〔あのね、知り合いの家を探してるって言ってた。でも、見つからないから帰るって。トイレ入って、珈琲とブリトー買って。で、ブリトーを温めてる時に、来月の三週目の日曜日に、ホームパーティーをするから来ないかって〕

知り合いの家?!

里美さんち?!

しかし、今これをミュウに言うのはマズイ。恐らく神崎は、またミュウの所に来る。この♀に何も知らない振りをさせるのは無理だ。

『そうなんだ。神崎さん、あちこちに知り合い居るんだね』

〔占い関係じゃないのかな?〕

『そうかもね、あ、ミュウあんた、あれから観て貰ったの?』

するとミュウは急に声色を変えて

〔あの話はもういいの!〕

と言った。挙げ句

〔じゃ、話はそれだけ!お休み!〕

切れた。

どうやら私は地雷を踏んだらしい。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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