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15章:〜味方は誰?〜 (3/9)

『里美さん、鏡で怪我しましたよね?』

すると里美は

『あ、あれは私がモップを』

とそこ迄言い掛けた時、カウンターからベルの音が聞こえて来た。

『すみません、今英里子さん居なくて、アキちゃんは休みだし』

そう言うとそそくさと行ってしまった。

『英里子さん、ずっと居ないの?』

キラの顔を見る。

『いや、ついさっき迄はちゃんと居たんだけどな』

そう言うと、キラがふと立ち上がり

『ちょっと俺駐車場を見て来る!』

と言ってドアに向かった。

私は腕時計に目を落とす。もうそろそろ支度に取り掛からねばならない。そう思いながらキラを待つ。間もなく戻って来たキラが言った。

『やっぱり!』

『ん?どうしたの?』

『神崎さんが来てる!』

『嘘………』

『間違い無い、神崎さんの車が在った』

そう言われ思わず店内を見回したが、やはり神崎の姿は無い。

『あ、マネージャールーム!』

そう、そこは一般の従業員の立ち入れない場所。

『やっぱりあの二人、繋がりがあったんだ!』

キラの言葉に、背筋が凍る。

『もしかしたら、神崎さんしらばっくれて店に来るかも知れない。多分、英里子さんから話しは行ってると思うし、俺が一人で来た事自体、今迄無かった事だからね』

『何の為に?』

『勿論、俺らの様子を探る為に』

段々何が何だか判らなくなって来てる。結局、一体誰が味方で誰が敵なんだ?

今のキラには陰りを感じない。でも、これ迄のキラの話しには、不可解さが残る。

『とにかく、りぃは何時も通りにして』

『うん、分かった、じゃ、支度して来る』

私は席を立って更衣室に向かった。

更衣室、相変わらずドレッサーは無かった。私が姿見で化粧をしてると、奥側の、元々はロッカーの在った壁の向こうから、何かの話し声が聞こえる。

そうだった。この壁の向こう側はマネージャールームだった。

私は壁に近づき耳を当てる。すると壁の向こう側からは、話し声と言うよりも、喘ぎ声の様な声がする。

一体何をしてるんだろう。

と、更衣室のドアがノックされた。

ギョッとして私は何事も無かったかの様に、姿見の前に戻る。

『失礼しまーす』

姿見には里美の姿が映し出された。

『あ、珈琲下げちゃいましたけど』

そう里美に言われ

『ごめんなさい、ありがとう』
と言って話しを続けた。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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