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13章:〜予感〜
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神崎は暫く考えてから言った。
『キラ君がさっき言った通りですよ。やがて融合され一人になります。そして、吸収された方の存在についての周囲の記憶は、その時点で抹消されるのです』
この時、神崎が二重に見えた。昨日の神崎が重なってる様に感じてならない。
何故か、とてつもない事が起こるのでは無いか?
私は強い予感を感じてた。
結局、4時近く迄三人で色々な話をし、最後に神崎がキラに言った。
『何か不可解な事があったら、何時でも連絡下さい』
私とキラは、神崎の白いスポーツカーを見送った。
『なぁ、俺達って今おかしな世界に迷い込んでないか?』
『うん、私も何だかそんな気がしてる』
『でも、実際の事なんだよな』
『うん、そうみたいだよね』
私達は互いの自転車に跨がると、明日のスタジオの確認をし、軽い挨拶をしてそれぞれの帰路に着いた。
家に帰ると、妹が既に帰って居た。そうだった、もうすぐ期末テストだったのだ。だから、授業は午前中で終わりとなる。
キッチンに行くと案の定、何を食べたのか丼がシンクの桶に付けっぱなしで、鍋もそのまんま。どうやらラーメンを食べたらしい。
しかも、ご丁寧に野菜を入れて作ったらしく、調理台の上には野菜葛と使用済みのまな板と包丁がそのまんまある。
いくら何でも酷い!
私は2階に行くと、妹の部屋をノックした。が、しかし返事が無い。もしかして寝てる?
そっと部屋を開けると、案の定、妹は高鼾を掻き爆睡中。机の上にノートも教科書も無い。つまりは、帰ってからお昼を作って食べ、そのまま寝てる、と言う事だった。
『りか!起きな!あんた、昼寝してられる身分じゃないでしょ!何爆睡してんのよ!りか!』
すると、妹は〔う〜ん〕と一度寝返りを打ち、ゆっくりと瞼を開けた。
『なんだお姉か……人が気持ち良く寝てたのに』
『なんだじゃない!何よあのキッチン。それにあんた今昼寝なんてしてる場合じゃないでしょ!』
『なんで?!』
呆れた奴だ。
『テスト勉強どうすんの?!』
『ん?ま、その内ね、あ、そうそう、やっぱりお姉に頼み事発生した!』
そう言って、ベッドから起き上がると、鞄からピンク色でキティーのプリントのある封筒を取り出した。
『ね、これ玲子から』
『ん?なんで私に手紙を?』
『んなワケないでしょ、宛先はキラさん』
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)
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