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13章:〜予感〜 (2/10)

 『辞めよう』

私が席を立とうとすると、キラがそう言った。

『どうして?』

あと二日、昨日そう聞いてる私は焦った。何故なら抹消について話せるのは、今の神崎だけなのだ。

『今、神崎さんのドッペルゲンガーがこの近くに居る。もし、神崎さんに来て貰った時に遭遇してしまったら、大変な事になるかも知れない』

それは一理ある。でも、神崎が気づかなければ良いのだ。

『キラ、私は大丈夫だと思う。それに………』

話して良いだろうか?いや、抹消の件についてでは無いのだし、構わない、

『神崎さん、明日入れ代わるって言ってた』

『入れ代わる?』

キラが意味を解せないのは当然だ。

『昨日私が会った神崎さんは、お祭りの時や、この前みんなでお店に来てくれた時の神崎さんじゃなかったの』

やはり、まだキラには飲み込めてない。

『いつもの神崎さんは今、鏡の中に居るって言ってたのよね。でも、後二日で交代するって』

それでもキラには飲み込め無い様だった。

『神崎さん、つか、神崎さん達はどうやら鏡の世界とこの次元を、自由に行き来してるみたいなのよ』

『それで、今の神崎さんは、いつもの神崎さんじゃない、そう言う事なのか。でも、本当にそんな事ってあるんだろうか?』

私は、神崎の様子を細かく説明した。

『利き手が違ってた?』

『うん、私と同じだった』

キラは暫く考えてから言った。

『本当に鏡の住人って事なのかな?』

『どう言う事?』

そう聞いたが、キラはその事には答えずに言った。

『神崎さんの都合だけ聞いて来てくれない?例えば、会うのは後でりぃのバイト先でも良いし。やっぱり今はまずい』

確かに、神崎がウロウロしてる。何故だろう。

『うん、わかった』

と言う事で、私は店の入り口にあるピンクの電話に向かった。

名刺を確認し、受話器をあげる。

♪〜♪〜♪〜♪〜♪………

神崎は電話に出ない。それでもしつこく鳴らしてると

〔転送します〕

と言うガイダンスが流れた。

♪〜♪〜♪〜♪〜♪

〔はい、神崎です〕

神崎が出た!

『神崎さん、わかりますか?桜木です、桜木りえです』

〔………〕

『あの、夕べご一緒した』

〔………〕

『あの神崎さんですよね?占い師の……この前、みんなと一緒に私の店に』

〔あ、りぃちゃんだったんだ!〕

やっと話が通じた。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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