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12章:〜宣戦布告〜 (2/11)

 朝がこんなに早く来るなんて本当に久々な体験だった。良く眠れたからそう思う筈なのに、まだ眠い。隣の部屋でカーテンを開ける音がした。妹も起きたみたいだ。ベッドから下りて、私もカーテンを開ける。東の方には元気な太陽が、もうすっかり顔を出してる。

いい天気!

そう思ってベランダの窓を開けると、ベッドの所の出窓も開けた。ベッドを適当に直し、時計を見る。もうすぐ7時だ。

妹の部屋のドアが開き、直ぐに私の部屋のドアがノックされる。

〔お姉、入るよ〕

私の返事を待つ事無く、ドアを開けた妹は、もうすっかり制服に着替えてる。普段は、朝食が終わってから着替えるのに珍しい。

『どうしたの?もう着替えたの?』

『うん、風紀委員』

校門の所に立っての取り締まり。この妹が特に品行方正とは思え無いが、取り敢えず引き受けた様だ。

『お姉、帰ったら折り入って頼みがある、多分』

『多分?』

頼み事に【多分】なんて言葉を付けるのも不自然だが、コヤツの頼み事なら、大体検討は着く。

『お姉、明日バンドの練習でしょ?』

やっぱり。

『でね、今日多分頼み事ができると思うんだ』

つまりはお金?

『あんた、お小遣貰ったばかりでしょ?』

すると妹は口を尖らせて

『誰がいつお金の話しをした?』

と言った。

『それに、多分って言ってるでしょ?』

何だか良く解らん。

『何よ頼み事って』

『今は言えない。じゃ、私忙しいから下に行く』

そう言うと、階段を下りていった。

私は今日授業が無い。従って今日は休み。午後には不思議倶楽部の集まりがあったが、まだ、暗譜の出来て無い曲があったので、今日はそれを仕上げてしまうつもりだった。

廊下に出ると、トーストと珈琲の良い薫りがする。顔を洗ってキッチンに行くと、妹はもう殆ど食べ終わってる。

ちょうど父もやって来た。

『おはよう、なんだ今朝はパンだったのか……味噌汁で食べたかったな』

そう言いながら食卓に着く。

『あら?じゃ冷凍してあるご飯、温めましょうか?お味噌汁ならインスタントで良ければありますよ』

と母が言ったが、父は

『いや、いい』

と言って、トーストにバターを塗り始めた。

『ご馳走様でした!じゃ、行って来ます』

妹はそう言うと、キッチンを出て玄関に言った。

朝は慌ただしい。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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