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1章:〜ぷろろぉぐ〜 (3/3)

暫く走ると、斜め右前方に、鬱蒼とした雑木林が見え、その木立に埋もれる様にして、一軒のロッジ風の家が見えてきた。

『あれかな?』

私は少しアクセルを踏み込んだ。

『あ、そうかも!』

隣のキラも確認出来たらしい。
『あ、あの家?』

ミュウが、そう言って後部席真ん中から、前に身を乗り出す。

『しかし、なんだってこんな所に一軒だけ?』

トッシュが不思議がる。

『まぁ、あのオッサン自体風変わりだし、住んでる場所が風変わりなのは頷ける』

とザムは一人納得してる。

あそこで引き返すかどうか迷ったが、引き返さなくて正解だったらしい。

遠目で見ても、結構凝った造りの家、占い師とは言えそれ一本でこれだけの財を築くのはまず、難しい。

近づくに従って、ついそんな打算が頭を過ぎる。それ程立派な造りだった。

木立ちをくぐり抜けると、とうとうその家の前に着いた。庭と言うのか、家の周囲は平らに均されたスペースがあり、玄関の階段の両脇には、小さな花壇があって、背の低い、可愛らしい花が秩序良く並んで咲いている。

『なんか、凄い所にきちゃったけど、此処でいいのよね?』

私はただ、その家を見つめていたが、みんな同じ気持ちだった。大きな家、と言うよりも、まるで絵本の世界から抜け出した様な家。玄関には数段の階段があり、家の周りはグルッと一周、ベランダが囲ってる。屋根には可愛らしいお洒落な煙突が在って、その玄関のドアには大きなレイが掛けられていた。

『占いって随分儲かるんだな………』

ザムがそう言ったが、キラもトッシュも首を傾げてる。

『でも、占いってお客さんがそんなに居るわけじゃないよ。だって、それにあの人ってテレビや雑誌に出てる様な人じゃないし』

ミュウに言われ

『だよね……』

と私も納得した。

『これってもしかしたらペンションじゃね?』

そのザムの一言は、素直に納得できる。外観はあたかもペンション。お洒落でとても普通の民家とは思えなかった。

私達は車から降りると、玄関に向かった。すると玄関には余り目立たないような小さな木の板が貼ってありそこには

【占いの館】

とあった。

しかし、こんなに人里離れた場所に、一体どんなお客がやって来るのだろうか。

私達は何と無く、来ては行け無い場所に来てしまった様な、そんな気がしてきた。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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