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8章:〜約束〜
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女の人が沢山来て、キッチンに入って何かを作ったり、お茶の支度をしたり、忙しそうに働いてる。
庭では男の人達が、祖母ちゃんの部屋のアルミサッシを外して、何かを検討中みたい。見た事のある業者の車が到着すると、その男の人達と何かを話し始めた。
『お前、これ食っとけ』
純が、ラップに包まったおにぎりを一個だけ差し出した。あれ?透の分は?
『ね、透も食べたの?』
そう聞いたら、純は黙って頷いた。それなら、純は透の居る場所知ってるんだ。
『透の姿が全然見えない。透今何してるのかな?部屋にも居なかったし』
そう言ったら、純は俺の肩に手を置いて『探して来る』そう言った。
やがて、人が沢山集まってきて、見た事のある様な人も来て、でも、誰の名前も思い出せ無かった。
俺が判るのは、父さんと母さんと純だけ。
でも、その3人の事は判っても、その3人が何を話してるのか、その意味は少しも解らなかった。みんな、俺を見て泣いてる。どうして?
父さんと母さんが、他の人達と並んで立ってる。俺も立つ様に言われたけど、俺は部屋に戻った。透も喚ばなくちゃ。
でも、部屋にも透は居なかったんだ。何処に居るんだろ。
純が来た。
『下に来い』
そう言った。
『透は?』
そう聞いたら『下に居る』って。
下に行った。沢山の花で縁取られた、大きな写真があった。何処かで見た様な、懐かしい顔だった。
祖母ちゃんの入ってた柩があった。誰か亡くなったんだ。その時初めて知った。みんな、柩の小窓から、中に居る人を見てる。誰が亡くなったんだろう。
俺も確かめたくて、その柩に近づくと、今迄その小窓を覗き込んでた人達が、俺に場所を譲ってくれた。だから、すんなり見る事ができた。
でも、その柩の中に居たのは、俺だった。間違い無く俺自身だった。
そうか、俺、死んだんだ。
だから、透の事を探せ無くなったんだ。
だから、父さんや母さんや純の話しが、理解出来なくなったんだ。
何もかもが、解らなかったのも、真っ黒な世界に居たのも、俺が死んでたからなんだ。
耳の下のほくろ、透と同じだったんだね。
俺はもう死んだんだから、天国に行かなくちゃいけないんだよね。
その時透の声がした。
『そっちに行った狐達、絶対守って。約束だよ』
うん、解ってる。俺は天国に行くんだから。
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君の星・回想録 ©著者:Jude(ユダ)
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