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5章:〜純、大いに嘆く〜 (2/6)

 宮下先生にアレを預けて、一週間経ったその日、純と透と俺は放課後図書室に来る様に言われた。

いよいよ解ったみたい。三時間目の古文の授業の後、そう言われた。

ずっと待ってたのに、何だか聞くのが怖い様な、不思議な気持ちだった。

放課後、図書室に行った。共通一次迄あと僅かなせいか、シーンとした図書室にはひたすらペンを走らせる姿が結構在った。

『あ、お疲れ〜みんな資料室に居るよ』

俺に気付いた佐藤先生が言った。そして、当番のカウンターの中の生徒に

『じゃ、資料室に居るから、何かあったら喚んで』

そう言うと、俺と一緒に資料室へ。資料室にはもう、純と透と宮下先生迄居た。

『どうした、遅かったな』

そう、今日はたまたま掃除が教室だったから。

『すいません、遅くなりました』

そう言うと、先生に掛けなさいと言われて、佐藤先生が入り口の扉を閉めた。

『じゃ、みんな揃ったから話しを始めようか』

宮下先生はそう言って、短冊を俺達の方を向けて広げた。

そして、その隣に、数枚のリポート用紙を置いた。先生の文字は本当に綺麗だった。

『これが、この短冊に書いてある事なの』

そう宮下先生が言うと

『佐久間君も必要なら、後でコピー取るよ』

と佐藤先生が付け加える。

『あ、じゃ、お願いします』

純がそう言った。

『じゃ、まず一番気にしてた冒頭の文章なんだけど、それがこれね』

宮下先生が、俺達の真ん中に座ってる純の前に、一枚のリポート用紙を置いた。そこにはこう書いてあった。

《この書は、汚れ故に排除された者の記録であり、決して転生無きよう、永久に葬られた証として、此処に記す》

三人は一斉に宮下先生を見た。それから、隣の佐藤先生も。

要するに、意味が解ら無かったから。

多分、純は解ってたかも知れないけど、俺は理解出来なかったし、だからきっと透も同じ。

俺達、あの父さんと母さんに良く言われてた。

人間は、死んでしまったら【無】になるだけだって。生まれ変わりなんてある訳無いって。

でも、和尚さんの前では違ってた。和尚さんが、生まれ変わってどうのこうのって言ったら、父さんも母さんも、納得してた様だったけど、でも、本当にヒトって生まれ変わるのかどうか、良く解らない。

多分、透だって、普段そんな事考えて無い。そんな話し出ないし。
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君の星・回想録 ©著者:Jude(ユダ)

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