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9章:〜いざ!峠へ〜 (2/7)

【出発】


 山崎が来てくれたのには本当に助かった。5人乗りの車に5人はキツイ。

ランクルは松永の運転。

琢磨とマリと、助手席にベン。独身、彼女居ない歴、幾久しい彼、二人にアテ付けられるのは敵わん、とばかり、ベンを誘った。

サーフは中川。

和弥と隆にヤタラと懐かれたらしく、二人を回収。

レオーネは山崎。

残りの結希と私。そして助手席にはマスターが乗った。

出発時間になると、吉村と坂本も見送りにやって来た。マスターは近所のこの二人に留守を頼むと、車に乗り込んだ。

すると咲枝がマスターに近づいて

『これ、粗塩。中に小さい袋が入ってるから、みんなに携帯させて。用意して来ようと思ったんだけど、できなかったのよ』
と言って渡した。

『気が利く、さすが咲枝ママ!僕も途中で買わなくちゃって思ってた所だったんだ』

と言って受け取った。

『じゃ、くれぐれも気をつけて』

そう言って車から離れた。

先頭が松永、次が中川、レオーネが一番最後だったから、私と結希は、リアウィンドーを振り返る。みんなずっと手を振ってくれていた。

 それにしても、無線がこんなに便利だったとは。高速に入る手前でもう既に渋滞に巻き込まれ、列んで走ってた3台の間には、他の車が割り込んで来た。
それでも、連絡が着くのでいちいち探し合う必要は無い。

取り敢えず、首都高はバラバラのまま走り抜ける事になった。

マスターは、咲枝ママのくれた粗塩を、手際良く小袋に詰めると、その二つを結希と私に渡した。

『ありがとうございます』

私達は早速服のポケットに入れる。

『しっかし混んじゃったなぁ』

山崎はそうぼやくと無線のマイクを取って

『こちら山!もう高速乗れそうかい?』

〔松だ!何故か、お前さんの後ろの方に居る……中〜今何処だ?〕

〔はいよ、こちら中。更に後ろだ〕

いつの間にこうなったんだ?

結局、スムーズに快適なドライブができる様になったのは、首都高を抜けてからだった。

山崎は、運転しながら山崎の地元に伝わる、妖怪や風変わりなお祭りの話しをしてくれた。

河童神社の話しや、手鞠歌の伝説は特に興味を引いたし、話し方がとても上手で、私達は本当に怖くなったり、お腹の底から笑ったりして、少しも飽きる事が無かった。

でも、渋滞が遭ったお陰で、まだ峠も見えないと言うのに、お昼になった。
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不思議倶楽部 ©著者:Jude(ユダ)

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