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4章:CLUB プリンセス
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4章:CLUB プリンセス
CLUB プリンセスの第一印象は、
え?
ここ、渋谷??
だった。
広い店内に、流れる滝。
黒で統一された店内は、体入巡りした歌舞伎町の大箱同様、
いや、それ以上の迫力があった。
直感でわかった。
あ、私、ここで働くんだ。。
即日入店を決めた私はすぐさま週5出勤を始めた。
その頃の私はといえば、スカウトの家と漫喫を行き来する家なき子だった。
早くお金がほしかった。
ただそれだけだった。
たいして話もできず、見た目も垢抜けない私は入店3日たっても場内指名一本も取れなかった。
大丈夫か?こいつ。。
周りの黒服やキャストの視線が痛かった。
そんな時、お店のオーナーが営業中に飲みに来た。
視察ってやつだ。
気に入らない女の子、お店の雰囲気にそぐわない女の子はすぐさまクビになる。
「美羽ちゃん、ちょっといい?」
店長に呼ばれた私はオーナーの席に着けられた。
私をじろじろと見たオーナーは
「なんか飲めば?」
と一言だけ言った後、他のキャストと仲良さげに話出した。
私はというと、緊張で終始無言。
「美羽ちゃーん!」
黒服に呼ばれた。
ほっとしつつ、オーナーにご馳走様をし、立ち上がる私。
「ちょっと待って。」
オーナーが立ち上がった。
「お前さ、せっかく身長あるんだからロングドレスなんか着てないで、脚出せ、脚。
あと、低いヒールもやめろ。
高いヒールはいて他の子と差をつけないでどうすんの?
いっぱい客紹介してやるから頑張りな。」
東京に来てから頑張れって初めて言われた。
なんか嬉しくって顔が火照った。
頑張ろう。
売れよう。
初めてお金以外の欲が出た。
決めた、、
私、ナンバーワンになる。
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