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4章:〜消えた写真〜 (6/7)

晃久達は一瞬、このバイカー達も、あの雷族と同種なのか、そう思った。加山にはそれが伝わったのか、こう話し出した。

『自分達はこんなナリをしてますが、全員将来は寺の住職になります。今は好き勝手させて貰ってますが、大学を卒業した後は、修行僧となるつもりでいます。歴史を閉じる集落と、そこで永眠した魂に、手を合わせたくてやって来ました』

彼等は並んできちんと立ち、晃久達を柔らかな眼差しで真っすぐに見る。

『じゃ、あれかい、あんたらの家はお寺なんかい?』

三吉の言葉に加藤が代表して

『はい、そうです』

と言うと、他の面子も黙って頷いた。

その、慎ましく謙虚な態度に、晃久も利一も感銘し、晃久が言った。

『偶然俺達も、そこに行くつもりだったんだ』

『じゃ、同行させて頂け無いでしょうか。お邪魔になる様な事は極力避けますので』

『勿論、こちらからもお願いしたい』

そう利一が言うと、5人は揃って『ありがとうございます』と頭を下げた。

『しかし、そろそろ日が沈むけど、大丈夫かい?』

晃久の言葉に

『大丈夫です、ご迷惑にならない様に走りますから』

と一番背の高い乾が言った。

車列は、RX-7を先頭に、バイクのトップは加山、次に小柄な津田、少し体格の良い瀬古、一番大人しそうな矢崎、そしてラストが乾。

『俺達もなるべく後ろには気を付けるつもりだけど、途中、道路に涌き水が流れてる場所が数ヵ所ある。君達、山道の経験は?』

『全員あります』

『じゃ、もし何かあったら、遠慮無く知らせてくれ』

利一がそう言うと、それぞれに返事をし、一礼してヘルメットを着けた。

『また、いつでも寄っとくれ』

三吉夫婦に見送られて、晃久達は粂田を目指した。

 暫くはほぼ直線が続くのだが、やがて三差路の角のガソリンスタンドが見えて来た。晃久がゲージを見ると残量はあと半分。

『どうするかなぁ……』

『一応入れとけば?』

その利一の提案を、晃久は受け入れる事にし、左にウィンカー出した。すると、10㍍近く車間を開けていた加藤もウィンカーを上げる。どうやら気づいたらしい。

狭いスタンドには、車一台と、バイクが溢れた。バイカー達は七草に入る前に補給していた。

やがて、7の腹を満たすと、6台は峠道に入った。

『後ろのバイク、かなり馴れてるみたいだな?』

利一が関心してる。
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右側の集落 ©著者:Jude(ユダ)

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