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4章:〜消えた写真〜 (3/7)

 『今日はまた写真撮りかい?』
三吉が胸ポケットから煙草を取り出す。空かさず晃久がライターを取り出した。が、三吉は自分のライターを手にしてる。

『俺もこれからはコイツにしようと思って、街に行った時き買って来たんだ』

と笑顔になった。

『これ使うと、は〜(もう)マッチは使えねえ』

と言った。

『今日は、粂田に行くつもりで来ました』

と晃久が言うと、三吉は思い付いた様に立ち上がって

『よぉ!こないだの粂田の写真あるんべ?ちょっと持って来いや』

そう座敷に声を掛けた。

〔粂田の写真?どれ?〕

『ほれ、学校の写真あったんべな!』

〔ああ、あれかい〕

《写真》?

『粂田の写真が在るんですか?!』

晃久は胸の高鳴りを感じた。

『いや、在るって言っても古い写真で、何時ぐれぇかわからねえ。分校の前でみんなで撮ったモンらしい。昨日、集会所の引き出しからめっけたんだけんど……』

晃久達にそう言うとまた

『写真!そこんとこの引き出しにあったんべ?!』

そう声を掛けると、マサコが店に戻って来た。

『なに、大声出してみっともねぇ……』

マサコが三吉を嗜める。

『いや、それが何処にもねぇんだよ』

マサコのその言葉に

『そんな筈ねぇがな!おめぇも昨日見たんべが?』

『あぁ、確かに見て、仏壇の引き出しに仕舞っといた』
と、マサコも言う。

『じゃ、ちょっと他所探してみろや!あれは無断で持って来てるんだかんな。他のんちに知れたら大変な事になるがな!』

するとマサコは口を尖らせて

『何でもヒトのせいにすれば良いと思って!あんただって自分で借りて来たなら、自分でちゃんとしてないんが間違いだんべ!』

そう言いながら、渋々また、部屋に戻った。

『まぁず、年をとった婆っちゅうのは始末が悪リいや。口答えべぇしやがる』

そう晃久達にぼやかれても、独身、しかも彼女も居ないこの二人には、リアクションのしようも無い。

『よぉ!めっかったか?!』

また座敷に声を掛ける。

〔今めっけてるよ!〕

マサコもいい加減頭に来てるらしかった。

しかし、程なくして戻って来ると三吉に

『流しんとこ迄探したけんど、何処にもねぇよ』

と言いながら店に戻って来た。

『まったくしょうがねぇなぁ』
三吉はそうぼやきながら、マサコを疎ましそうにジロジロ見る。
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右側の集落 ©著者:Jude(ユダ)

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