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5章:冒険 (12/12)





お見送りの時、オカマ店主が村上さんに抱きついていた。


「また来てね絶対よ〜」


村上「え、はい


当たり前のように手を繋がれエレベーターに2人きり



村上「食われるかと思った

私「え


村上「1回どお?って

私「本気だったんだ

村上「わかんないけどね」


外に出ると、涼しかった。
薄い上着でちょっと肌寒いくらい。


村上「自宅まで送ります」

私「えここからですか?金額大変な事に…」


村上「大丈夫です。」ニコ


爽やかだな〜
朝3時なのに。


手を挙げて数秒でtaxiが横についた。


村上「あ!」

私「ん?」

村上「睫毛に…」


何かついてるのを取ってくれるのかと思って目を瞑るとチュッとキスをされた。


何が起きたかわからず「乗りますよ」の声に従うしかなかった。





えっ(;゜∇゜)

今、何してくれた




顔が火照る。
本当に何かぶつかっただけ、みたいな。
taxi乗る間際に…。

この技は初体験だわ。



村上「眠くないですか

私「え?あ、はい

と言った後
寝てしまったらしい。
しかも
村上さんの肩に頭をのせて。



「寝ちゃった」と思って目をあける寸前に、顔をフワッと撫でられ、またキスをされた。

これじゃまだ目は開けられない…。



数秒後に、なんとか起きた。



私「寝てしまいました」

村上「長丁場でしたしね


私「村上さんは眠くないんですか

村上「なんとか

私「タフですねえ〜」



手はずっと握られたまま。

次第に見慣れた風景になり、握った手にほんの少し力が入る。
お互い外を見ながら、村上さんの手からもキュッと力が入った。


私「あ…この辺で。」

村上「また行きます

私「お待ちしてます今日はありがとうございました。」

村上「mailしますね




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三十路 ©著者:愛希

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