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4章:葛藤
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紗英「わかってると思うけどさあ」
私「何が?」
紗英「はまんなよ?」
私「大丈夫だよ。ただの癒しだから、村上さんは」
紗英「ならいいけど」
_-)チラ
私「大丈夫だって。」
紗英「本当のところ、いないの?本気で付き合えそうな奴」
私「いない」
紗英「同僚とか」
んー
私「告白された」
紗英「なんでそいつはダメなのさ」
私「無愛想だから」
紗英「あきらだって無愛想じゃん」
私「村上さんには愛想良いし」
紗英「ずっと無理したいの?告白してきた奴、楽じゃない?もしかして」
私「楽ではないけど、付き合いだけは長い」
紗英「だけど告白してきたんでしょ。本物じゃん」
本物…
確かに。
私が飲みすぎた時、おんぶして家まで届けてくれた。
暴言吐いても流してくれる。
確かに…。
だけど
違うんだよな。
野中じゃないんだよ。
紗英「わかってくれる奴がいいよ?」
私「わかってるよ」
紗英「ちゃんと長い目で見なね」
私「うん…。」
野中
♪
私「わ…」
紗英「何、誰」
私「告白してきた奴」
紗英「見なよ」
野中
「まだ怒ってんのか」
紗英「なんかしたの」
私「紗英が言うような事言われたから詮索すんな、って言ったの」
紗英「バカだねえ」
私「キレてはないよ」
私
「なんとも思ってないよ。今友達といるから」
野中
「ならいいけど。明後日ね」
私
「おやすみ」
紗英「可愛いじゃん。」
私「悪い奴じゃないけど…。なんか違うんだよな」
紗英「村上さんにしか目がいかないからね。」
そうだけど。
出会う順番が違ったら、私がアタックしてる。
嫁より先にね。
わからんけど。
紗英「明日何時待ち合わせ?」
私「まだわかんない。多分仕事終わりかな。」
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三十路 ©著者:愛希
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