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3章:マジック (2/10)





紗英「村上啓治に連絡してみたら?」


私「今は出来ないからね」


紗英「いや今じゃなくて。さすがに深夜は既婚者無理でしょうよ」

私「昼間?えー。なんて連絡すんの。私の名前も知らないかもよ。あ、知ってるわ」


紗英「寝ぼけてんの?(笑)」


私「名札見てたら、の話だけどね。」

紗英「名刺きるくらいだから、あきらの名前くらいチェックしてるよ〜



私「かなあ〜。」


ドキドキ
三十路のくせにドキドキ…




私「あ〜、この年齢が邪魔だわ…。」

紗英「年齢と体重は増えなくて良い…ああんたは体重関係なかったね…」


私「まあ、ね。低体重ですから」

紗英「憎い…。」



私「昼あたりにしてみるか…なんて?」


紗英「料亭鶴亀の仙道あきらです。お名刺頂いていたので。で良いんじゃない?」

私「ホステスみた〜い」


紗英「元ホステスじゃん


私「村上さんは知らな…知ってるかも


紗英「さっきからなんなのその流れ元ホステスだからってなんかあんの?汚点なわけ?それがなかったら上村さんには出会ってないし、そしたら村上啓治にも出会ってないんだよ」

私「そうなんだけどね



なんか悩む。
ホステス時代は切っても切れない経歴なんだけど。

清い村上啓治には、言いたくないというかなんつうか。


紗英「んーわからんでもないけどね。だとしても相手は既婚者のくせにあきらに名刺渡したんだから。五分でしょ

( ̄^ ̄)



私「なぜドヤ顔なのよ」

紗英「いや、なんとなく。つべこべ言わず、チャンスは掴まなきゃ



私「ウン…




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三十路 ©著者:愛希

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