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2章:〜霊感占い〜
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マヤの叔母、敬子の一件がきっかけにでもなったかの様に、その後も度々こうした事が続いた。
時々、りぃはどちらが本業なのか、判らなくなる時もあった。
そうなると、一応その筋の世界の、ルールや常識を知る必要が出てきたのだが、やはり初めの内は、料金を頂く自体に抵抗が有った。
こうして、気づいたらもう二年が経過していた。
とは言えあくまでも、本業は音楽教室であり、占いは副業。
しかも坪や天然石等、物理的な物の販売は一切無し。
中には、それするべき、皆そうしてる、と奨める先輩占い師も居たが、やはりその気にはなれなかった。
そんな折、その日最後の生徒を見送ると、あたかもタイミングを見計らった様に、電話が鳴った。
『はい、桜木音楽教室でございます』
そう言うと、電話の向こうからは、飛んでも無い爆音が聞こえて来た。
〔よぉ!りぃ、俺様が誰だかわかるか?〕
判る。分かりたくないが判る。
元バンド仲間だった通称ミグ。
喧嘩っ早い事からいつの間にか、戦闘機のミグの愛称で呼ばれていた。
『お久しぶり、どうしたのよ急に』
するとミグは急に声のトーンを落とし、コソコソと話し始めた。
〔お前さ、今占いやってんだってな?〕
『まぁ、ほんの少しだけどね』
〔ちと相談してぇ事あってよ………つか、俺の幼なじみに会ってくんねぇか?〕
『何かあったの?』
〔あぁ、問題なのはその幼なじみじゃなく、幼なじみの従兄弟んちの事なんだ……俺も良く知ってる家なんだけど、家建ててから、どうも様子がおかしいんだよな、あそこんち〕
その言い方が、何時に無く深刻そうで、りぃも普段ミグに接して居る様なノリでは話せなくなった。
『おかしいって?』
〔いやさ、引っ越したんは三年前の春だったんだけど、引っ越したら直ぐに、それ迄元気だった婆ちゃんが亡くなって、それから、双子の兄貴が原因不明の突然死で亡くなってるんだ。
で、遺された弟は、それ以来ずっと引き篭ってて、部屋には内側から鍵を掛けてるらしいんだ。
これ、俺の勘だけどよ、あそこんちヤバいんじゃねぇかって〕
確かに、尋常な話しではない。
〔なぁ、一度その幼なじみに会って話し聞いてやってくんね?〕
『うん、それは良いけど、何かあってもお祓いも何もできないよ』
〔あぁ、取り敢えず話しだけでも聞いてやって欲しいんだ〕
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