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49章:塚田side
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49章:塚田side
メモを何回も見ながら、なんとなく日は過ぎていってしまった。
やはり、10年という月日は長い。
怖さもあった。
そんな考えのまま、毎日が、過ぎた。
あゆみが辞め、カンナはまた一皮向けた気がした。
そんなカンナに営業終了後、声をかけられた。
「ねー、なんか最近おかしくない?
なんかあったの?」
人の心配まで、出来る女性になっていた彼女を見て笑ってしまった。
「なんなの?その笑い⁈」
「すみません。すみません。
カンナさん、会いたい人に会うのが怖いって分かります?」
「分かり過ぎるかも。
嫌いな人でも、好きな人でも離れていた人に会うのは怖いかもね。
ってか、お母さんの事いってんの?」
「なぜそう思います?」
「それ以外女っ気ないじゃん。」
彼女は、最近あゆみに似てきた気がする。
全ての人にではないけれど、ちゃんと思ったことを、言えるようになっている。
また笑ってしまった。
「正解ですよ。」
「ふーん。」
彼女は、俺の肩をぽんぽんと二回叩いた。
「おまじない。
これで大丈夫よ。」
お疲れさまーと手をヒラヒラさせ、帰って行った。
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