ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

31章:塚田side (1/12)

31章:塚田side

彼女は、母に似ている気がした。


母は決してダメな母親ではなかった。
若くして俺を産み、誰にも頼らず育ててくれた。
母子家庭だったが、自慢の母だった。

料理も美味しく、いつも笑顔で、俺を迎えてくれていた。

生活は貧しいわけではなく、いたって普通だったと俺は思ってた。
住んでたとこは賃貸アパート2LDK。
誕生日、クリスマスには必ずプレゼントがあり、たまに遊園地とかにも連れていってもらっていた。

ただ、母はもっと俺に何かして上げたかっただけだったんだろう。

俺が9歳、母が26歳の時だった。
母が昼間働いていた会社が潰れた。

友達の誘いもあり、軽い気持ちで夜の世界に足を踏み入れた。

母さん、忘れないよ。
母さんは出勤する前は、必ず俺を抱きしめて言っていた言葉。

「夜1人にしてごめんね。
目が覚める時には、必ずお母さんは隣にいるからね。」

そして母は、最後まで約束を守ってくれた。

158 /559

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

ただ…ただ普通を手にしたかった ©著者:なぁ

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.