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13章:【8】 (1/2)

13章:【8】

今日の営業もなんとか終わり逃げるように店をでて帰宅する。


まだなにもない、がらんとした部屋に崩れ落ちた。

物を投げたくても何もない。
泣き叫んでも、この繁華街に近いマンションでは、不思議に思う人もいない。

人生で2度目の屈辱感だった。

1度目は、母に罵られ家を出た日。
そして今日の谷口の言葉。

どちらも私の存在を否定するものに感じた。

もう、どうでもいい。

私は逃げる事を、正当化した。

どうせ金でしか繋がってない客だ。
こっちから、捨ててやる。

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ただ…ただ普通を手にしたかった ©著者:なぁ

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