陽菜と合流して電車に揺られてＹ駅に到着し、カラオケで時間を潰して[club R]へ。



店の中に入ると新人戦という事もあって、見たことのないホスト達がいた。

｢いらっしゃいませ。ご指名はヤスと絆でいい？｣

『はい』

対応したのは幹部補佐のナオ。
普段はスーツなのに今日は背中に店名が入った赤いTシャツを着ている。

｢ヤスくんリスト、ヤスくんリスト。絆くんリスト、絆くんリスト｣

客が多いのか、いつもより遅れてきた2人に案内されて席に着く。

『今日人多いね…』

｢まぁ、系列の店から新人ホストが来とるしそのお客さんも来とるからいつもより多いな｣

[club R]の系列店は彩達が暮らすＮ市、隣の県のＧ市にもあるため新人ホストだけでもいつもの倍くらいの人数がいる。

｢彩何飲む？｣

『今日は何にしよっかなぁ…。絆のおすすめは？』

｢俺はミルクティー割りが好き｣

『じゃあミルクティーにする♪』