買い物を終えた彩は満足げに駅へ向かい、電車に乗り込んだ。

『(今日はこれ着ていこ♪絆、気に入ってくれるかな…？)』

頭の中ではもう今夜のことがシミュレーションされている。

『(まず、寮に帰ったらお風呂。出たら仮眠。起きたら軽くご飯。化粧して着替えて、陽菜の部屋。うん、よし。)』


色々と考えていると、Ｎ駅に到着。
今回は寝過ごさず、降りることが出来た。


寮

『(外泊届けは2日分にしてあるし、当直さんにはんこ貰わずに部屋行っても大丈夫だよね)』

そうは言っても部屋に行くには事務所を通らなければならない。
それは面倒なので、暗証番号を入力しないと入れないドアから入ることに。
暗証番号は前に同期が盗み見て、教えてもらった。

『(なるべくそっと…)』

見つからないように細心の注意を払って建物内に入る。

『(よし、大丈夫。さ、お風呂入って仮眠しよーっと)』




彩がお風呂から出ると、3時を回っていた。

『今から寝て、8時頃に起きれば間に合うかなー』

そう呟いて、彩はベッドに倒れ込んだ。