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15章:夜景 (1/4)

15章:夜景


いつも[club R]に行く時よりも早い時間に寮を出て、バスと電車を乗り継いでN駅に到着。

駅のトイレで最終確認と軽く化粧直し。

『(絆にLINEしなきゃ…)』

絆に連絡をするのを忘れていて、慌てて携帯を取り出し駅に着いたことを絆に連絡する。

最終確認も終わり、改札を出ると駅前は深夜とは違って賑わっていた。
いつもはほとんど電気がついていないのに、今日はまだ10時前ということもあって駅前のお店はちらほらと電気がついている店もある。

『時間によってこんなに景色が変わるんだ…』

駅前の風景に目を奪われていると、携帯が鳴った。
絆からだ。

『もしもし?』

「あ、彩?俺やけど…できれば駅着く前に連絡ほしかったわ(笑)」

『あ、ごめん…っ』

「ん、別にええよ。それより今どこ?」

『えっと、駅の北口でたとこかな』

「じゃあそこから左曲がって進むとマックとか色んな店あるやろ?」

『んー、うん。あるよ』

「そこまっすぐ進むと横断歩道あるんやけど…」

『……今横断歩道の手前に着いたよ?』

「ほんなら横断歩道渡らずに、そこ左曲がったとこに車停めてるから。わかる?」

絆の言う通り左を見ると5、60メートルくらい先にハザードランプが点いている車が停まっている。

『ハザード点いてる車?』

「そうそう。じゃあ待っとるな?」

『あ、うん。』

ここで絆が電話を切った。
まさか車で来ているとは思ってなかったため、緊張が彩を襲う。

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気がつけば「エース」になっていた少女 ©著者:Color Flower

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