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5章:送り (3/3)



しばらく歩くと見覚えのあるカラオケが見えてくる。

『あ、ここ…。』

「ん?知ってるん?」

『ヤスさんとここで待ち合わせてお店まで行ったの。』

そう、このカラオケはヤスさんに指示されて陽菜と待っていたカラオケ。

「そうなん? あ、ごめん。俺はここまでしか送れん。ここ真っ直ぐ行けば駅やから。」

絆が指さした方を見ると確かにY駅と書かれていた。

『どうもありがとう。』

絆からカバンを受け取ってお礼を言って、駅へ向かおうとしたら、

「彩、」

『えっ?………わっ』

急に腕を掴まれて、気がつけば絆に抱きしめられていた。

『え?え?』

いきなりのことにわたしは戸惑いを隠せずにいた。

「今日はありがとう。N市着いたら連絡して?彩からの連絡待ってるから。」

『え、あ、うん。わかった。』

それだけ言って絆はわたしから離れる。

「じゃあまたな。」

『うん、またね。』

絆に背を向けて少し歩いたところで振り向くと、絆はもうそこにはいなかった。
駅に行くまではいると思ったのに、すごくガッカリしたのを今でもよく覚えてる。

抱きしめられたことがあまりなかったわたしは、ニヤつくのを必死におさえながら電車に乗り込み家路についた。

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気がつけば「エース」になっていた少女 ©著者:Color Flower

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