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1章:遺書 (1/11)

1章:遺書

俺は弱い人間です



何事にも器用に生きてきたつもりだったけれど
何事にも中途半端で何事も成すこともなく
何もない無意味な人生を送ってきました


特に不幸な環境で生まれ育ってきた訳ではなく
どちらかと言うと裕福な部類だったのかもしれない



故に苦労もせず何とでもなる環境

故に何も成さない環境

故にその現実から目を反らし好き勝手に自由に生きてきた



仕事にはまあ恵まれている

特別に多いと言う訳ではないが人にも恵まれている

端から見ればまあそこそこ幸せな人生を送っているようにも見えるみたいだ



甘えてると言われる事もある

たけど生まれた環境は自分では選べないし
どうにもならないことだし
妬まれても僻まれたところでどうにもならないし
実際に俺に妬み僻みの感情をぶつけてくる奴等を見下していたし
それなりの代償を払わせていた




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泥中の蓮 ©著者:南月☆Dieち

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