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4章:不信感
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4章:不信感
中学に入学する頃には
もうロクに親父の仏壇に手も合わせなくなっていた。
言葉で表すのは難しいが、なんというか…
純粋に親父を信じれなくなっていた。
決定的だったのは中学2年のある日の事。
中学に入学した頃から徐々に荒れ始めた俺は、
毎日飽きもせず悪行三昧。
右を見ても左を見ても敵だらけだった俺。
この日も対立していた他校の連中に絡まれていた。
『飛我、お前の親父ってお前が
産まれる前に死んだんだってなぁ?
所詮ヘタレの子供はヘタレなんだよ!!
お前もおとなしく……』
俺は頭に血が上りそいつが言葉を言い終わる前に飛び掛かった。
周りの仲間に止められても、
駆け付けた教師に止められても
俺は暴れるのをやめなかった。
相手が血まみれで動けなくなってもそれでも俺は殴り続けた。
相手は病院に運び込まれ、
俺は家庭裁判所に行く事になった。
結局、母さんが必死で頭を下げ
初犯ということもあり鑑別行きは免れた。
挑発するような行動と行き過ぎた言動にも問題があったと、相手の親も大事にはしないでくれた。
事なき終えた俺だったが、
何かが自分の中で崩れて行くのを感じていた。
あの事件を境に確実に俺は
変わってしまったんだ。
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