高校生活においてNと私が
肌を重ねたのはこれが最後になる

高校一年の夏休みに入り
Nは私に生理が遅れている事を
電話で相談してきたのだった

次の日Nの家に行く事になった
途中のドラッグストアに寄り
簡易妊娠検査のスティックを
買って持って行きNに渡した

相手はNの実の兄だという事が
だいたい想像できていた

私は自分の姉が看護学校を
受験する年だったので
近親者との妊娠は健康ではない
子供を授かる確率も高く母子共に
リスクが高い事を聞いていた

生理の予定だった日付と
セックスをした日付を照会すると
妊娠している確率は高かった

当時の簡易妊娠検査は
生理予定日から14日を過ぎても
生理が来ない場合に検査可能で
誤った結果が出る恐れもあった

やはり確定した結果を得るには
勇気を出して婦人科に行くのが
一番正しいと思っている

Nは結果を恐れトイレに行っては
簡易妊娠検査をする事を
何度も躊躇っていた