10章:No.1嬢 (3/6)

密かに私は彼女に憧れていた。
会ったことのない彼女だが
接客の声は聞こえてくる。

喘ぎ声が素晴らしい。

どの日、どの時間帯
誰が相手でも
変わらぬ品質を保ち
聞いている私でさえ興味を持つほどの、なまめかし喘ぎ声。

そして、楽しげな会話と笑い声がよく聞こえてもくるのだ。

客は彼女との時間を楽しんでいるのがこちらにも伝わった。