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6章:☆無色☆
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数時間が経過してやっと電話が繋がり家族が無事だった事をしり安堵した。
店長にも数日はお休みだという指示を頂いた。
夜になってもライフラインは復旧せず、防災セットについては何も無かったので暗闇の中で過ごしていた。
3月とはいえまだまだ寒く、布団に入っていても身体が冷えていたのを今でも思い出す。
普段の生活ではどこからか電気の光が部屋に入ってくる。
例えば階段の通路の電気。
例えば近くのコンビニの看板。
真っ暗な空間は存在していなかったのだと実感した。
今日は本当に真っ暗だ。
光がまるでない。
なにもみえない。
唯一の光は月明かりだった。
柔らかい光を眺めて私は夜を過ごしていた。
そして自然の力は凄いのだと思い知った。
今頃になって電子レンジが落ちてきた肩に痛みを感じた。
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