17章:偽 (6/7)

冷静ぶってても体は正直。


修ちゃんの家に着くとすぐビールを冷蔵庫から取り出す。


【修ちゃんも飲む？】


なんて言いながら早く飲みたくて飲みたくてウズウズするの。


おかしいな-…。別に私、
お酒特別好きじゃないはずなんだけど。

それでもすぐに缶は開けずに修ちゃんと話しながら、アルコールを本当はすぐにでも欲している自分をまた誤魔化す。


【なんか嫌なことでもあったの？】


【ううん。セール近いし
ここんとこちょっと忙しいだけだよ】

ほら、また-…。


そんな自分が嫌になり
ついつい本数が増える。