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38章:龍之介の発言の余波 (1/2)

38章:龍之介の発言の余波

次の日の午後、龍之介は帰って行きました。



ケンジが仕事を終え帰って来たので、私は昨夜の店での龍之介との会話の内容を話しました。



ケンジは最初はそうでもありませんでしたが、そのうち怒り出しました。




ケンジ「龍之介には佐藤を名乗らせたくねーな!」



私「いきなりどうしたの?」




ケンジ「アイツ誰のお蔭で今の自分があると思ってんだ!」



ケンジの顔が見る見るうちに険しくなってきました。



ケンジ「俺に面倒みて欲しいって言うならみてやるだと?何でヤツにそんな上から目線で言われなきゃならないんだよ!ふざけんな!」




私はケンジが帰って来る前に、虎之介と話した内容もケンジに喋ったのです。


それもいけなかったのかもしれません。




虎之介との会話は、私が

「お兄ちゃんはこう思ってるみたいだけど、あんたはどう思ってるの?」


と聞いたら、


「俺は無理だよ。ゆま(彼女の名前)のお母さん見なきゃいけないからな」



と言われました。



虎之介の彼女の家は母子家庭です。



私は虎之介が、もうそんな将来的な事まで考えていたんだと驚いたので、そういう意味でケンジに話したのですが、ケンジの解釈は違っていました。




ケンジ「もう子供なんかあてにしないで、老後は自分達で何とかしなきゃな!」




そう言うと、携帯を広げ何やら電卓で計算し出しました。




ケンジ「定期預金、もう一つ始めるぞ!」





私「えっ?」




今でもカツカツなのにまた始める?



備えあれば憂いなし


とはいうけどね……





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我が儘な娘 ©著者:コロコロ丸

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