13章:Strength (9/10)

あたしが欲しかったもの


それは、星の砂

なんでって聞かれたら
曖昧にしか答えられないけど


混じりっ気なくキラキラして

それは限りなく美しくて

腐った街で生きてるあたしには
高価な宝石より

ずっとずっと輝いて見えた


幸せになれる予感すらした

そんな他力本願はよくないって
わかってるけど


もしかしたら
佑翔はとてつもなく仕事ができるか
やっぱり優しさで

何も言わずに買ってきてくれた


そんな未来が見えた気がした