10章:真帆。 (2/14)

宇宙君充電した日からまた私は仕事に没頭した。

常勤になった今、ナースやドクターと密に連絡をとらなければならない。

病院全体の会議やカンファレンス、患者さんへの栄養指導。

その他、メニュー製作や発注など非常勤の方がいないからすべて自分がしなくてはならない。

もちろん現場で動いてる方とのコミュニケーションも怠られない。

調理の現場にいる方はほとんどが年配の方で非常勤の時は余り接することがなかったので分からなかったが、接してみると可愛がってはもらえるがクレームが多い。

割りと厳しい要求をされる。

申し送りもほとんどといっていいほどなかったので受け答えに困る。

現場にいる人たちが働きやすい環境にするためと現場の人とのコミュニケーションを図るため、私も現場に入り一緒に仕事もした。

自分が実体験した上での問題点を幹部に報告し、改善を求めたが、受理されず……。

幹部と現場の板挟みになって毎日が疲れ果てた。

そんな時に絢乃からの電話で宇宙の事で攻められる。

proudに行ったこと、宇宙と連絡を取ってることを正直に話たからだ。

絢乃は親友だから、やっぱり隠し事をするわけにはいかない。

隠し続けてもいつかはバレてしまう。

それにこのまま絢乃と付き合っていくのは罪悪感と付き合っていくことになるから……。