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9章:他店
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宇宙は約束通りずっと私についてくれた。
お客さんが被らなかったっていうのもあるが、新規のお客さんのとこにも挨拶にも行かなかった。
逆に私が気にしちゃったぐらい。
宇宙「気にしなくていいよ。今、波留がガッツいてるし(笑)今は莉沙ちゃんと話したいから」
私「ありがと」
宇宙「ところで、昨日は何処に行ってたの??」
私「友達と居酒屋に行って、barに行ったよ」
宇宙「絢乃さん??」
私「ううん。高校の時の友達。彼女が結婚しちゃってから中々夜飲みに行けなくなっちゃったけど、独身の時はよく飲みに出てたんだー」
宇宙「そうなんだ。昨日は出れてたんだね??」
私「うん。その子が久しぶりにホストに行きたいって言ってくれたから一緒に行こうってなって……」
宇宙「そっかー。ごめんね」
私「そんな、謝らないでいいよー。お休みだったんだから仕方ないよ」
宇宙「……莉沙ちゃんはやさしいね」
私「そかなー??」
宇宙「優しいよ。すごい怒るお客さんが、多い中そうやって言ってくれる人ってあまりいないよ」
私「うーん。でも、怒っても仕方ない事だからなぁ…。それに宇宙君に怒ったとして険悪になる方がもっと嫌だもん」
宇宙「そっか。……で。莉沙ちゃんは昨日は居酒屋と、barだけじゃないっしょ??」
私「………え」
宇宙「他店行ったでしょ」
私「…………」
宇宙「怒ってないから(笑)」
私「一店だけ…初回行った…」
宇宙「何処に行ったの??」
私「Lot」
宇宙「箱が大きいとこだね」
私「うん。でもあまり面白くなかったよ」
宇宙「そうなの??」
私「宇宙くんの事ばかり気になってたから……」
宇宙「返事がなーいって??(笑)」
私「そうそう(笑)」
宇宙「でも、俺から連絡あっても休みだったから、そこに行ってたっしょ」
私「うーん。そうだろうねぇ…」
宇宙「まあ、しょうがないよね。そこは」
私「ん………」
宇宙「でもさ、こうして次の日仕事でも会いに来てくれたのはうれしいから」
私「うん」
私達は微笑みあった。
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涙の色 ©著者:莉沙
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