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4章:お一人様
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「莉沙ちゃん??こっち向いて??」
私はモニターを見つめたまま。
宇宙の優しい物言いに涙がでそうだった。
でも、泣いちゃいけないからタバコに手を伸ばした。
宇宙が、火をつけてくれる。
「ありがとう」
「やっとこっち向いてくれた」
宇宙はにっこり笑って私の頭を撫でた。
「もう!!子ども扱いしないで!!」
私はそっぽを向く。
「莉沙ちゃん、せっかく来てくれたのにあんまりつけなくてごめんね」
「いーよ別に。宇宙君が悪い訳じゃないから」
「でも、俺指名しに来てくれたでしょ?」
「そうだけど……。今日はバーイベだし、忙しいし仕方ないじゃん」
「俺、もっと莉沙ちゃんと話したかったのに……。莉沙ちゃんが浮気するから……」
「浮気とかしてないじゃん」
「翔を指名しようとしてたでしょ」
「それは………ッ。宇宙君が戻ってきてくれないし、戻ってきてもすぐ行っちゃうし……。寂しかったからじゃん。ドリンクだってさっさ飲んじゃうし……」
「そうだね。だからごめんね」
「このままここにいてももっと寂しくなるし、そしたらもう出るしかないじゃん」
せっかく戻ってきてくれて話せるのに……。
こんな会話なんて……。
寂しくて惨めだ……。
波留が伝票を持ってきてくれた。
今日は私がほとんど一人で飲んだし、絢乃に迷惑かけてるので私がお会計した。
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涙の色 ©著者:莉沙
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