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2章:覚醒
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波留は笑いながら少し強い口調でグラスを受け取りながら言った。
「だって……。お酒の味がしないんだもん……」
作ってもらったお酒をすぐに流し込む。
「莉沙ー??どうしたのよー。らしくないじゃん」
絢乃も心配そうに私を見る。
「んー??何にもないよ。今日は飲みたい気分なだけー」
そう言ってケラケラ笑った。
気づけば波留も別卓に行っていて、卓には私と絢乃オンリーになっていた。
私は自分のグラスが空いたので、自分で作って飲んでいた。
後から絢乃に聞いたら、ほぼロックで飲んでいたらしい……(笑)
トイレに向かっているとフラフラしていたためか、誰かが支えにきてくれた。
宇宙だ。
「莉沙ちゃん、大丈夫??トイレでしょ??着いてくね」
優しく支えてくれる宇宙に対して
「もー、私大丈夫。一人で行けるからぁ。宇宙君はちゃんとお仕事してッ」
と言って宇宙から離れた。
トイレに入って自己嫌悪。
宇宙がきてくれて嬉しかったのに…、他卓についてるのがむかついて、あんな態度とっちゃった……。
お客さんは私だけじゃない。
そして宇宙の仕事の邪魔をしてはいけない……。
よしッ!!
切り替えよう!!
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涙の色 ©著者:莉沙
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