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8章:第七章
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8時になり
奈々は出勤してきた
挨拶以外
たいして会話はせずにいた
他に出勤してる女の子は
茜だけだった
営業をかけているのか
茜は携帯に必死だった
「茜さーん」
更衣室から奈々が呼ぶ
茜も更衣室に
入って行った
俺は気になったが
女の子が入っている更衣室に
入るわけも行かず
テーブルを拭いたり
照明をチェックしたりしていた
「つーちゃん」
更衣室から出てきた
茜に呼ばれた
「どうしたんすか?」
「ミウちゃん何かあった?」
「いや、分かんないっすわ」
「いいよ、隠さないで
つーちゃんとミウちゃん
できてるの分かるから
私もそうだったから
今日ミウちゃん
元気ないみたいだから‥
私もフォローするから
つーちゃんもね」
「ありがとう‥」
その日
奈々はいつもドレスなのに
茜と一緒にスーツを着ていた
手首の傷を隠すためだろう
スーツは茜が貸したものだった
営業中、奈々を気にして
見ていたが
いつもと変わらず
接客しているようだった
今日は仕事が終わったら
早く帰ろう
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