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2章:闇から伸びる手 (1/2)

2章:闇から伸びる手

ある夜、クラブ帰りに声かけられたんだ。

けっこーイケメン。

「送ってあげるよ。」って。


それだけじゃないでしょ?
そんな本音が脳裏を掠めた。



でも…
イケメンだし、車も高級車…。







「…送ってもらっちゃおっかな〜♪」






只、それだけの理由。
連れ行く男のレベル=女の価値…みたいな。





案の定、送ってもらって終わりな訳がない。






人通りの殆ど無い公園に車を止めて熱いキス。


その時彼が、ガサゴソ何かを持ち出して来た。



注射器と白半透明な固まり。




「コレ、やった事ある?」




一目見て覚醒剤だと分かった。
テレビなんかで見た事あったし…。




「…うん。あるよ。」



ただの見栄だった。
やった事ないし、怖いし…だけどナメられたくなかったんだ…。


「ぢゃあ話は早い。俺ん家行ってキメまくろーぜ。」

「…うん…。」







本当は凄く怖かった。
だけど、今更後にも退けない…。


そんな小さな強がりが私を狂わせて行った…。


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首輪のカラス ©著者:ミンノ

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