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2章:闇から伸びる手
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2章:闇から伸びる手
ある夜、クラブ帰りに声かけられたんだ。
けっこーイケメン。
「送ってあげるよ。」って。
それだけじゃないでしょ?
そんな本音が脳裏を掠めた。
でも…
イケメンだし、車も高級車…。
「…送ってもらっちゃおっかな〜♪」
只、それだけの理由。
連れ行く男のレベル=女の価値…みたいな。
案の定、送ってもらって終わりな訳がない。
人通りの殆ど無い公園に車を止めて熱いキス。
その時彼が、ガサゴソ何かを持ち出して来た。
注射器と白半透明な固まり。
「コレ、やった事ある?」
一目見て覚醒剤だと分かった。
テレビなんかで見た事あったし…。
「…うん。あるよ。」
ただの見栄だった。
やった事ないし、怖いし…だけどナメられたくなかったんだ…。
「ぢゃあ話は早い。俺ん家行ってキメまくろーぜ。」
「…うん…。」
本当は凄く怖かった。
だけど、今更後にも退けない…。
そんな小さな強がりが私を狂わせて行った…。
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