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7章:フレンチ・トースト
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「ちょっと、何ホッとした顔してんの?言っとくけど、全てはこれからなんだよ。僕はシェフ・ブーランジェに過ぎなくて、あくまでもカフェの経営者は君だ。僕も微力を尽くすけど、重要な決断は全部君がするんだ」
「わ…わかってるよ」
「僕が焼いたパンを、ただ、のんべんだらりんと出してれば繁盛すると思ったら大間違いだからね」
「だから、わかってるって…もう、始まる前からうるさいなぁ!」
内心の安堵を引っ込めて膨れっ面のこむぎに、ママをはじめとする『ナイツ・ウォッチ』の面々から祝福の言葉が投げ掛けられる
「よかったね!こむぎちゃん!」
「俺、パン大好きだから食べに行くから」
「私も行くね。美味しいコーヒー期待してるよ」
「ディナーもやるの?どんな料理を出すの?」
矢継ぎ早の祝福と質問に応じながら、こむぎの顔が次第に輝き、それをジッと見つめる零人が微かに目を細める
そう、これから始まるのだ
空気が動き、水が動き、独楽が回り始める
そして、運命の糸車も少しずつ
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