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わたしはあの人の横にいるとき、いつも背伸びをしていたような気がする。
あの人に見合う女になりたい。
隣に座っていて恥ずかしくないような女でありたい。
そう思って、いつも背伸びしていた。
卓で仲良しのヘルプに言われた。
「ゆうちゃんのパンツ見たことない!」
なにそれ?と思った。
「酔って無防備になっているお客さんは、足を組み替えたりするときにパンツ見えるんだよ。でもゆうちゃんは・・・何て言うか・・・隙がない!」
良い子ぶるのは、昔からの癖だ。
それが嫌で、ホストクラブが居心地良いと感じたはずなのに、わたしはまたここでも良い子ぶっていた。
でも、あの人のために格好良くいることは、苦じゃなかった。
「だって私がパンツ見せてたら、あの人が恥ずかしいでしょ」
仲良しのヘルプは不思議そうな顔をしたとき、あの人が卓に戻ってきた。
ヘルプが今の話の流れを説明すると、あの人は嬉しそうに私の頭をポンポンとして、
「ほんまにゆうは賢いなぁ」
と言った。
間違ってない。
わたしはほっとして、少し自信がもてた。
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