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6章:特別だった夏。
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イジメの内容は、今思えば些細なことです。
聞こえよがしに悪口を言ってくるだけ。
かばおうとする人には「アンタも同じ目に遭いたいの?」と脅してイジメの対象を徹底的に1人にさせる。
それでも、話をしてくれる人はいました。
心配して手紙をくれた人、泣いてくれた人がいた私は恵まれていたと思います。
でも、毎日歩いているだけで何度も聞かされる罵声に、心は傷ついて落ち込む一方。
辛さの余り、1度ボールペンで腕を切ったこともあります。
それも味方の男の子に心配されて、迷惑かけてるな、と思いました。
そんな幼稚なイジメをスルーする女子のみんなと、私は違う対応をしたのは、きっかけがあったから。
マホちゃんが、その日あることでキレていた私に、面と向かって怒鳴り付けて来たのです。
正直、とても怖かったです。
足は立っているのがやっと、と言うくらい震えていましたし。
でも、絶対に負けたくありませんでした。
冷静に、冷静にと自分に言い聞かせて、彼女が私に「看護士に言えば部屋に閉じ込められる」レベルのことを仕掛けて来ないか待ちます。
タバコの煙を吹きかけられ、軽く突き飛ばされた時は、変な話ですが嬉しかったですね(笑)
これでガッチャン(部屋に閉じ込め)出来るぞー、と思ったので。
そしてすぐ看護士に話し、彼女はガッチャン。
退院まで顔を合わせることがなくなり、イジメはやっと終わりました。
7月はほとんどイジメに悩んで終わり、楽しい8月がやって来ました。
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