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5章:四ー② 代打の切札 (2/10)

六年生の昴は、澄ました顔でワインドアップから――ドン! と内角に速球を投げ込んで来た。

「ストラーーイックッ!」主審がコールする。


[手も足も出ない]とはこの事で。


トップバッターはいきなり入ったボールを眼で追って、キャッチャーミットを見るばかり。


「ふ、振らないかぁッ!」


監督の山梨がムキになって叫んでいる。バッターは監督の怒声に小さくなり、後二回は――振った。


「ストライクッー! バッター、アウトッ!」


相手チームの父母から拍手と歓声が起こり、バッターはすごすごとベンチに戻ってくる。


「な、何でも振るんじゃないッ!」


試合が始まったばかりだと言うのに、監督の頭からは湯気が立っていた。だって“振れ”って言ったの監督だしね。


ーーそれから昴の素晴らしいピッチングに翻弄されたまま、気が付けば健闘虚しく、

0ー2で負けたまま、最終回、7回表を迎えた。中学生までは体力と身体への負担を考えて試合は7回構成になっている。


うわ〜、終わっちゃうし。

さすがの俺もベンチで焦った。

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アル、ジェンヌ ノ 物語 他三編 ©著者:七斗

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