ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

4章:四、アル母ト子ノ物語 (22/22)

俺が居るチームも良いところまでは行くのだが、絶対的なエースが居ないぶん、市のベスト4辺りで星を落とす事が多かった。


「――やっぱり作田が先発だ!」


マウンドで投球練習を始めた昴を見て、応援の父兄たちが苦々しく顔をしかめた。


「あいつの左から内角に差し込んで来る球、打てやしない……」


俺はもちろんベンチスタートで、母はどこで見ているのかと振り返り、眼で捜す。

父母がひしめくライン際から、何メートルか下がった桜の木の下で、ディレクターチェアに座って紙コップのコーヒーを優雅に飲んでいた。


「プレイボール!」


主審が右手を上げて宣告し、試合が始まる。


ーーーーーー


昴は――そう、こいつは高校生になっても変わらない。いつもどんな時もこのクールな表情だった。


奇しくも高校で一緒に野球をやる事になろうとは……。


ーーーーーー

六年生の昴は、澄ました顔でワインドアップから――ドン! と内角に速球を投げ込んで来た。


134 /228

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

アル、ジェンヌ ノ 物語 他三編 ©著者:七斗

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.