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2章:二、アル、木偶ノ坊 ノ 物語 (41/41)

ーーSAKURが何を何に例えているのか……私には解らなかった。だけど……同じパティシエの柊もそうなって……たくましく成長してくれればいいなと切実に思った。


「そうね……彼はきっと……あちらの世界で10年分の時間を過ごしても……こちらの世界に戻った時には一晩しか経っていないのに驚くでしょうね……」


いつもに増して不思議なSAKURの声音に、私はうっとりと聞き惚れた。


唐突に純也が不満そうな声を出す。


「……SAKURママ、だったらさぁ……【Lokken Beach】って店の名前はどこから付けたの?」

「まぁ、本当にあなたというひとは……さぁ、おひとつどうぞ」


緑の小箱をカウンターに置き、純也が一つを手にしてクッキーを割り……“不思議なひと”は鼻を更にツンと上に向けて見下ろした。



【一事が万事、あなたは小事】



「店の大きさよっ! 奥行きが六間(10m強)なの! そんな小さな店でもビーチに居る様にくつろいで欲しくて付けたの。だから【Lokken Beach】っ!」



純也がぽかんと口を開け、ケトルがストーブの上で、カタカタと笑った。






ーーアル、木偶の坊ノ物語 終ーー



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アル、ジェンヌ ノ 物語 他三編 ©著者:七斗

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