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2章:少女
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2章:少女
獣は雨上がりの虹を見ようと崖へと向かった。虹は綺麗で好きだったから。
しかし運悪く脚を滑らせて、獣は崖下へと落っこちてしまったのだ。
全身を酷く打ち、骨が何本も折れる音。
水量の多くなった崖下の川は獣の身体の半分以上にもなり、彼の体力を奪う。
目の前がぐわんぐわんと揺れて、全身がズキズキと痛んで酷く寒い。
「たすけてくれ」
崖の上から、かつての仲間達が獣を見下ろしていた。
獣は出来る限りの大声で助けを呼んだのだが、仲間達はけらけらと笑うばかりで一向に助けようとはしなかった。
『ほうら、ニンゲンの言葉じゃあつたわらないよ。おばかさん』
くつくつと笑う声がすぐ頭上からした。
瞼を開けて視線だけ向けると、木の枝に鳥がとまって、いやらしい笑い顔をしていた。
今すぐ噛み砕いてやろうとも思ったが、力が出ないので睨むだけでやめた。
『あらあら、かあいそうに。ひとりだから、だあれも助けてくれないのね』
すぐ近くで魚がぱくぱくしながら哀れんだ。腹立たしさもなくて、獣はぐったりと前脚に顎を乗せるばかりだった。
雨はとうに止んだ。止んだようだが獣の雨は止むことは無かった。
金色のたてがみは泥まみれになり、いよいよ話すことさえ苦痛に感じてきた頃。
『にげろ、にげろ』
崖上の仲間だったもの達と、鳥や魚達が一目散に逃げ出した。
何事かと獣が鉛のように重くなった瞼を開ける。
見ると一人の少女ーー幼い。花の首飾りが光って見えたーーが屈んで獣を覗き込んでいた。
ニンゲンだ、仲間だったもの達が騒いでいた。
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物言う獣と星の夢 ©著者:喜瀬
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