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8章:無意識と闇
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うどんとお握りのセット
これはこの会社に来てからずっと変わらず注文している
値段が安いからだ
昼の食堂
俺の前には北川、右隣に益子が座っている
北川は相変わらず醤油ラーメンとカレー
益子は母親が作ってくれたらしい弁当を食べている
俺はずっと考えている
顔が似ているだけならまだしも、それ以外の情報が被っているというのはどうも信じられない
もし本当にそんな男と地元が同じであったならば、歳が同じ俺が知らないわけがない
あのSNSの『れん』という男について益子に少し詳しく聞いた方が良さそうだが、今は目の前に北川がいる
北川は益子の言う事を信じて疑わないだろう
北川に知られるということは、この会社の全員に知られるということだ
俺は出会い系で女と遊んでいる男というレッテルを貼られてしまいかねない
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