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ふらふらと玄関を出て
わざとらしく目を閉じて歩く。
少し坂道を歩いて
公道なのか農道なのか区別のつき辛い
道路に出て
大の字に寝転んだ。
ゆっくりゆっくり目を開けると
そこには見たことの無い
満点の星空が
大きく手を広げて優を歓迎していた。
一つ一つの星をこんなに
はっきりと感じるのは
はじめてだった。
綺麗だなんて月並みな言葉で
言い表す事の出来ない
その星達は
キラキラと瞬いて
どんなに素敵な百万ドルの夜景より
恋人と見るイルミネーションよりも
輝いていた。
『あ!流れ星!』
と呟いた瞬間に気が付いた。
その星空に見える流れ星は
雨粒の様に
一つまた一つと
幾つもの星が流れていた。
星の雨そんな言葉がぴったり合う
そんな星空だった。
都会の星空を見上げる事など
あっただろうか?
もしかしたら
都会の星空にも
同じように星の雨が降っていて
それは都会のネオンに
かき消されていたのかもしれない。
素敵な星空に包まれた
優は飽きることなく
何時間も何時間も
星空を見つめていた。
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飛行機雲 ©著者:ましろ
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