6章:脅迫 (5/15)

自宅へ戻ったら祖父も祖母も涙を浮かべて「おかえりなさい」と言った

祖父と祖母に「ごめんなさい」と
言ったら祖母が私の頭を抱える様に「エリは悪くないの、何にも心配しないでいいの。」と泣きながら言った

お手伝いさんが私の好きなカルピスソーダを出してくれた

ヒンヤリと喉を通ったら冷静になれた

祖父に「裁判を見に行きたい」と言ったら

「ダメだ！」と言った

どうしてもこの目で母という化け物を見たかった

「全てを過去にしたい、だから見たい。」そう答えたら、祖父は一言「わかった」と言った

くたびれ果ててシャワーも浴びず顔すら洗わず歯も磨かずベッドへもぐって泥の様に寝た

起きたらもう、お昼だった

シャワーを浴びながら無心になろうとしたけど、犯罪者の娘という現実に情けないのを通り越した、死にたいと思いながら、家族を悲しませる事だけは出来ない、パパが言った「一生背負う十字架」と言った意味がわかった

私がしっかりしなければ、皆を不幸にする、それだけは出来ないと思った

強くなりたい、そう思った