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22章:ほっとけないよ (13/13)

帰り際、シュウさんは私の頭を軽くポンポン叩いて玄関の扉を開けた。


「…お前はクズなんかじゃねぇよ。」


振り向いたその顔はやっぱりドストライクで、早速未練タラタラになりそうになったけど、笑顔を作って頷いてみせた。


本当はシュウさんの車が見えなくなるまで見送る予定だったのに涙腺がもう破裂しそうだったから、急いで扉を閉めて玄関に座りこんで号泣した。


数分の間があってからシュウさんの足音が聞こえて、安っぽい階段の金属音が聞こえなくなった時、本当に終わってしまったのだと少しだけ冷静さを取り戻した。


テーブルの上にはテキーラのボトルが入院する前のまま置いてあって、放置したままだったグラスに乱暴に注いだ。


手が震えて、バーバリーのワンピースに飛び散ったテキーラの匂いが私を安堵させる。


温くて飲みにくかったけれど、病み上がりだし飲み過ぎなくてちょうどいいかもしれない。


また過呼吸になったら今度こそ本当に孤独死しちゃうから、ちゃんと紙袋を片手に握りしめて、いつまでもいつまでも泣いていた。
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風俗嬢の肖像 2 ©著者:奈緒

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