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10章:彼氏 (12/12)

そもそもいい年してまともな人間関係すら構築出来ない人間が恋愛もへったくれもないのだが、恋に恋する私を止められるものは何もなかった。


唯一の財産とも言えたサクラさんとの関係ですら、見なかったことにしたのだ。


いつも目の前にあるものが全てで、自分にとって有益であることばかりを選んで、その陰にあるものから目を背けていた。


風俗嬢として生きる私を、両親が知ったら。


人生をやり直すと決めたリュウは、今の私をどう思うのか。


たった一晩の過ちで私と向き合おうとしてくれたシュウさんは、本当の私を知ったらどうしていたのだろう。


サクラさんはあれほど私に良くしてくれたのに、この仕打ちをどんな想いで受け取ったのだろうか。


あの時こうしていたら、そんな無意味な想いが考えれば考えるほどに、きりがないほどに溢れ出る。


そんな今更どうしようも出来ないことに苛まれる日々を暮らすことになるなんて、夢にも思わないでいた。


今目の前にある幸せが全てだったから。
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風俗嬢の肖像 2 ©著者:奈緒

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