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6章:愛情とは (13/14)

私はというと、長い風俗生活は全ての感覚を麻痺させた。


本名で呼ばれなくなったし、本名を名乗らなくなった。


本音を話すことも少なくなった。


嫌なお客様も上手くあしらえるようになったし、安定した収入を保てるようになった。


買いたい服も、食べたいものも我慢することはない。


稼げなかった頃あんなに望んでいたのに、いざ手にいれたらなんてことはないただの日常だ。


そしてサクラさんの言う通り、いつまでも続くわけじゃない。


リュウが私の前からいなくなったみたいに、ある日突然なくなるかもしれない。


サクラさんはシュウさんに心をとらわれて動けないでいるけれど、私はいつまでもリュウの面影に縛り付けられているわけにはいかないのだ。


早く、早く前に進まないと。


5年後、10年後の自分を想像出来なくて、狂いそうな焦燥感に襲われる。
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風俗嬢の肖像 2 ©著者:奈緒

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